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電子棚札(ESL)の歴史:電子棚札が小売業界以外でも活用されるようになった経緯

近年、小売業を中心に導入が進んでいる「電子棚札(ESL:Electronic Shelf Label)」。価格や商品情報をデジタルで表示・更新できるこの仕組みは、業務効率化や省人化を支える重要なツールとして注目されています。しかし、電子棚札は突如として登場した技術ではありません。その背景には、長い「値札の歴史」と、情報を正確に伝えようとする小売業の進化があります。本記事では、電子棚札の歴史を振り返りながら、その本質的な価値と活用領域の広がりについて解説します。

値札の始まり|手書き表示の時代

値札の歴史は、商品に価格を明示する文化が広がった19世紀後半に始まります。当初は紙に手書きで価格を書き、商品棚に掲示する方法が一般的でした。この方式は柔軟ではあるものの、価格変更のたびに書き直しが必要で、手間とミスが発生しやすいという課題を抱えていました。

やがて印刷技術の発展により、定型フォーマットの紙値札が普及します。視認性や統一感は向上しましたが、貼り替え作業そのものはアナログのままであり、人的負担は依然として大きなものでした。

POSシステムの普及と残された課題

1970年代以降、POSシステムの登場により、小売業の価格管理や売上分析は大きく進化します。レジでの価格管理が自動化され、在庫や販売動向の可視化が進みました。

一方で、棚に表示される価格は紙のまま残り、POS上の価格と売場表示が一致しない「価格不整合」は長年の課題でした。このギャップこそが、電子棚札誕生の背景といえます。

電子棚札の誕生|値札のデジタル化

1990年代後半から2000年代にかけて、無線通信技術や電子ペーパー技術の進化を背景に、電子棚札が実用化されます。価格情報をシステムから一括で更新できるようになり、貼り替え作業の削減やヒューマンエラーの防止を実現しました。

電子棚札は、値札を「紙」から「デジタル」へと変えただけでなく、価格表示をシステムと完全に連動させることで、業務そのものを変革する存在となったのです。

日本における普及と高度化

日本では、人手不足や頻繁な価格改定への対応を背景に、2010年代後半から電子棚札の導入が加速しました。現在では、価格表示に加え、キャンペーン情報、多言語表示、在庫連動表示など、機能面でも進化を続けています。

さらに、IoTやAIと組み合わせることで、時間帯別価格変更や需要に応じた表示制御など、より高度な運用も可能になっています。

小売業を超えて広がる電子棚札の活用

近年、電子棚札は小売業以外の分野でも活用されるようになってきました。その理由は、「情報をリアルタイムに更新できる」「無線で一元管理できる」という特性が、さまざまな現場で有効だからです。

製造業や物流倉庫では、部品棚や保管ラックに電子棚札を設置し、品番・ロット・在庫数・作業指示を表示するケースが増えています。これにより、紙ラベル管理から脱却し、現場の見える化や作業ミス防止につながっています。

また、医療・介護分野では薬品や備品管理、オフィスや公共施設では座席表示や案内表示など、「値札」ではなく「情報表示デバイス」としての活用が進んでいます。電子棚札は、業界横断型のDXツールへと進化しているのです。

電子棚札は情報表示の次世代インフラへ

電子棚札は、手書き値札から始まった長い歴史の中で生まれた必然の進化形です。現在では小売業にとどまらず、製造業・物流・医療・オフィスなど、多様な分野で活用が広がっています。

歴史を知ることで、電子棚札が単なるトレンドではなく、「情報表示の次世代インフラ」であることが見えてくるでしょう。

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