RFIDリーダーは、ICタグに埋め込まれた情報を読み取るための装置です。非接触でデータを読み取ることができるため、様々な分野で活用されています。その仕組みと種類について詳しく見ていきましょう。
RFIDリーダーの仕組み
RFIDリーダーは、主にアンテナと制御部という2つの要素で構成されています。アンテナは電波を送受信する役割を担い、ICタグに電波を送り、ICタグから返ってくる電波を受信することで情報を読み取ります。一方、制御部はアンテナへの電波の送受信の開始と停止、出力の強さなどを制御します。また、読み取った情報を処理しやすい形式に変換する役割も担います。
RFIDリーダーで読み取った情報は、パソコンやスマートフォンなどの端末で処理されます。
RFIDリーダーは電波出力によって、電波利用申請が必要かどうかが決まります。電波出力が250mW以下のものは「特定小電力」に分類され、申請手続きは不要です。通信距離は1メートル程度です。一方、電波出力が250mWより上で1W以下のものは「高出力」に分類され、申請が必要です。2019年3月に「陸上移動局」が施行されたことで、手続きが簡略化され屋外でも利用しやすくなりました。
RFIDリーダーの種類と特徴
RFIDリーダーは、大きく5つのタイプに分けられます。
- モバイル搭載型RFIDリーダー
RFIDリーダーとハンディターミナルが一体となった製品です。1台でICタグの読み取りからデータ処理まで行います。バーコードスキャナを搭載し、幅広い業務用途に使用できます。ペアリングの必要がなく、接続が途切れない点がメリットですが、特定の機種しか選ぶことができない点や、導入コストが高い傾向にある点はデメリットと言えるでしょう。
- セパレート型RFIDリーダー
スマートフォンやタブレットとBluetoothでペアリングして使用するハンディタイプの製品です。コンパクトで持ち運びやすく、電源がない屋外でも使用できます。様々な端末とペアリングできるため、汎用性が高い点が特徴です。しかし、ペアリング端末を別途用意する必要がある点や、RFIDリーダーとペアリング端末を持つと両手が塞がってしまう点はデメリットと言えるでしょう。
- ライドオン型RFIDリーダー
スマートフォンやハンディターミナルをRFIDリーダー本体の上部に取り付けて使用するハンディタイプの製品です。ICタグは本体グリップ部分のトリガーを引いて読み取ります。バーコードスキャナ搭載の端末を取り付けた場合は、バーコードの読み取りも可能です。RFIDリーダーとペアリング端末を片手で持つことができる点がメリットですが、本体上部に端末を取り付けるため、重量が増してしまう点はデメリットと言えるでしょう。
- デスクトップ型RFIDリーダー
カウンターの上や壁面に設置して使用する据え置きタイプの製品です。近距離での読み取りに適しており、レジ会計や生産ラインのチェックなどに使用されます。比較的簡単に設置ができる点がメリットですが、持ち歩きながら使用できない点や、長距離読み取りには適さない点はデメリットと言えるでしょう。
- 固定型RFIDリーダー
天井や柱、壁、棚、床などへ設置して使用する据え置きタイプの製品です。RFIDリーダーの中でも設置や事前の読み取り調整が必要な製品ですが、セットアップ後は高精度な読み取りが可能です。任意の場所に複数のアンテナを設置できる点がメリットですが、アンテナは別途購入が必要な点や、事前に設置や読み取り調整の工程が必要な点はデメリットと言えるでしょう。
それぞれのタイプの特徴を理解し、用途に合わせて最適なRFIDリーダーを活用するが重要です。
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